遅い発見の話

イラストレーターの石田走と淡海霖が同一人物だということをつい先日知りました。というか十年近く気づいていませんでした。
作家や絵描きで、都合に応じてPNを使い分けることがあるのは当然、承知しておるわけです。
しかし、同一人物が異なる名義で関わった作品をそれぞれ持っておきながら、まったく気づかない自分はいかがなものかと。


この方は「プリンセス・ミネルバ」というゲームのキャラクターデザインで有名だそうですが、絵を見たことがあるだけで遊んだことがありません。古橋秀之の小説「ソリッド・ファイター」のイラストで知ったようなものです。ソリッドの続きを僕は今も待っております。タツモリも。淡海霖名義では、「ファーレンの秘宝」という小説の挿絵で知りました。ちなみにこちらは昔なつかしのナポレオン文庫です。
片や「ソリッド・ファイター」は格闘ゲーム小説。登場人物は主人公のゲーマー高校生男子スダケンを筆頭に、空手バカ一代野郎、不良ゲーマー、ゲームプログラマーのおっちゃんと基本的に男メイン、まともに出番のある女性キャラのタケちゃんは見た目こそ快活でチャーミングなれどもその実は大山倍達ばりの戦闘力を誇る女傑。挿絵の枚数は控え目で、女性キャラ(というかタケちゃん)が描かれてる割合はさらに控え目。
片や「ファーレンの秘宝」はファンタジー世界を扱ったジュブナイルポルノ(このネーミングはいかがなものかと思う)。登場人物は、魔法で女の子になってしまった王子様、性魔術に長ける姉の王女、最終的に主人公とくっつくことになる女の子。男はあんま記憶にないです(記憶に残らない程度の個性と出番しかなかった)こちらは濡れ場の挿絵がとにかく多くて数ページに1枚の割合でイラストが入ります。すごく分かり易い。絵は女の子ばかりで男は描かれたとしても殆どシルエット扱いです。ただし美形除く。分かり易い!


タッチも違えば、挿絵の傾向も違うわけで、続けて読まない限りは気づかないのも致し方ないというところか。
ちなみに、麻宮騎亜と菊池通隆が別人だと思ってました。去年か一昨年、同じ人だと知りました。
伊東岳彦幡池裕行が別人だとも思ってましたが、これはビースト三獣士の漫画版を読んだ頃にわかりました(公式に同一人物であると明言されてはないそうです)。
どうも僕は識別スキルが低いというか、(それこそ名義の違いというレベルで)表層に惑わされやすいようです。